クレジットカードの防犯術1

1.不要なカードは持たない、使わない

所有枚数が増えるほど被害リスクも高まる

クレジットカードは便利なものですが、枚数を持ちすぎるとトラブルに巻き込まれることがあります。クレジットカードの発行枚数は、現在、2億6000万枚以上で、国民1人当たり2枚以上持つ計算です。しかし、18歳未満の人は持てませんし、高齢者は持っていない割合が大きいので、働き盛りの成人男女に限ると1人当たり5枚以上は持っている計算になります。といっても、所有しているカードをすべて使いこなしている人はまずいないでしょう。問題はそこにあります。不要なカードを持つことは、2つのリスクを発生させるからです。1つは「コスト」のリスクです。クレジットカードは年会費を払います。いまは年会費を平均すると、消費税を含めて1312円かかります。仮に8枚のクレジットカードを持っていたとすると、年間で1万496円の出費になります。それらのカードを毎日使いこなし、十分にもとを取っているなら問題はありませんが、そうしたケースはまれでしょう。ほとんどの人が、毎年、無駄に年会費を払っているはずです。現在のような給料が下がる時代に、この出費は痛い。何とか枚数を減らして、よく使うカードを2枚に絞りましょう。もう1つが、「カード犯罪」のリスクです。カード犯罪はいまでも増え続けており、とくに偽造による被害は増大の一途をたどっています。04年には186億円の被害がありました。その中でも割合が大きいのが、スキミングによる犯罪です。カードをたくさん持っていると、こうした犯罪者につけ狙われる危険性があります。5枚以上もカードを持っていると、ついそれぞれの管理が甘くなります。使わないカードを机の引き出しにしまったままにしたり、テーブルの上に出したままで外出するといったことがあるはずです。そこへ空き巣が入り、テーブルの上のカードの磁気情報だけをコピーして去るといったことが起これば、もはやなすすべはありません。というのも、カード自体が盗まれたわけではないのですから、被害にあったことにすぐ気づかないからです。ところが、1カ月後にカード会社から送られてきた利用明細書を見てびっくりです。身に覚えのない高額の買い物をニューヨークでしているのを見て、初めて自分がカード犯罪に巻き込まれたことに気づくのです。

「カード・リストラ」を推し進める4つのステップ

犯罪者たちは、コピーしたカードの情報を海外の拠点に送り、そこで偽造カードを作ります。そして、そのカードをロンドンやパリといった遠く離れたところで、限度額いっぱいまで使って発覚を遅らせます。こうしたことが起こりえますから、使わないカードを持っているのは大変危険なことなのです。ですから、この意味からいっても、一刻も早く手持ちのカードを整理しなければなりません。とにかく、所有カードを2枚に放り込むという「カード・リストラ」が必要なときです。それでは、いらないカードをリストラする4つのステップを紹介しましょう。

カード・リストラ

■ステップ1
まず一番重要なのは、「義理カード」を解約すること。友人や親類に作ってくれと頼まれたカードや、ほとんど行かない店なのに、キャンペーンなどで勧誘されてついつい作ってしまったカードなどは、さっさと解約しましょう。また、タンスの奥にしまってある「スリーピング・カード」なども解約の対象になります。
■ステップ2
次のステップとしては、コスト・パフォーマンスを考えます。年会費分のもとが取れていないカードはさっさと解約です。すぐに計算してみましょう。
■ステップ3
3番目のステップは、国際ブランド(ビザやマスターなど)のバランスです。カード・リストラの結果で残されたカードが、全部(理想は2枚)ビザやマスターだったら、外国に行ったときにちょっと不安です。できれば、ビザ、マスター、JCBといった異なる国際ブランドをバランスよく持ちましょう。
■ステップ4
以上のようにして2枚に絞れなければ、いっそ全部解約してしまいましょう。そして、これからのあなたにふさわしい最高の2枚を選び直しましょう。

2.カード・リストラの注意点

「メインカード」と「サブカード」の役割分担

メインとサブ

普段の買い物はもちろん、いまやネット通販や携帯料金の引き落としにまで使えるクレジットカード。ここでは、カード・リストラによって、所有枚数を2枚に絞った後の上手な使い方を説明します。2枚のカードの基本は「メインカード」と「サブカード」に区別することです。だいたいのクレジットカードには、ポイントサービスがあります。基本的にカードの利用は少数に集中させたほうがポイントがよくたまり、大きな特典が期待できます。いろいろなカードにポイントをためるより、1枚のメインカードにポイントをためるのがお勧めです。何となく漠然と使っている人は、いますぐ自分のメインカードは何かをはっきりさせましょう。では、その選び方です。それには、コスト・パフォーマンスのよいものの中から、自分のライフスタイルに合ったサービスのものを選ぶのがコツです。例えば、主婦なら、普段よく行くスーパーやデパートのカード、旅行が好きな人はマイルがたまるカードがお勧めです。また最近は、年会費無料のカードが多くなってきましたが、メインカードは文字通り一番使用頻度が高いカードですから、年会費無料にこだわらず、年会費に見合ったメリット(傷害保険やショッピングプロテクションの充実など)にも注目したほうがよいと思います。もう1枚のサブカードは、どうやって選んだらよいのでしょうか。それには、メインカードとあわせて利用したい特色や特典があり、サービスの質が異なるものを組み合わせるのがコツです。提携カードは、提携先の異なるものを選ぶのもポイントです。例えば、メインカードがビザならサブカードはJCBなどにするとよいでしょう。また、クレジットカードの中には、カードを呈示するだけで、カードを使用しなくても協賛店で特典を受けることができるカードもありますので、サブカードはそのような会員証代わりに使うというのもよいと思います。繰り返しになりますが、多発するカード犯罪の背景を考えると、やみくもに多くのカードを持ち歩くのは考えものです。いくらしっかり管理をしているつもりでも、所有枚数がかさめばかさむほど、1枚1枚の管理が甘くなることは必定です。ですから、所有カードは2枚にして、目の行き届く範囲でしっかり管理し、メインカードとサブカードにそれぞれの役割を分担させ、有効に活用するのがお勧めです。

解約する際は個人情報が漏れないよう十分注意する

メインカードとサブカードの2枚に絞り込んだり、新しいカードに乗り替える場合、カードを解約しなくてはいけません。しかし、整理しないといけないと思いながらも、ついつい忙しさと面倒くささにかまけてのびのび状態になりやすいものです。また、整理するにしても、いったいどうしたらいいのか戸惑うことも多いでしょう。では、どうすれば簡単にカードを解約することができるのでしょうか。まずカードを解約するには、カードの裏面に記されたカード会社の電話番号に連絡して、その旨を伝えることです。解約したカードは、まだ有効期限内のはずですから、他人に悪用されないように、ハサミで切ってゴミ箱に捨てるか、カード会社に送り返すようにしましょう。ハサミで切るのは、裏面の磁気ストライプの部分にカード番号、有効期限、氏名といった大切な個人情報が詰まっているからです。とにかく、解約に際しては、思い立ったらすぐに実行することです。グズグズしていると、次年度の年会費を取られてしまいます。有効期限内に申し出れば、解約に応じてくれることになっていますが、忘れてしまっては大変なので、少なくとも有効期限の2、3カ月前までには申告するようにしましょう。また、カードを乗り替える前に確認しておきたいのは、カードの発行元はどこかということです。これから乗り替えようとするカードと、解約したいカードが同じ発行元なら、ヒストリー(利用履歴)もそのまま移行できますし、審査も簡単にやってもらえるので、話が早く進みます。また、申込書にカードを切り替える旨を書いておくと、それまで獲得したポイントがそのまま継続されます。年会費が二重にならないように、入会時期を配慮してくれる場合もあります。例えば、JCBプロパーの会員がANAカードJCBに乗り替えるとき、審査をするのはJCB側ですから、乗り替えは難しくありません。しかし、JCBプロパーからセゾンカードのJCBに移行する場合は、同じJCBでも移行するセゾンカード側の審査に変わるので、新規扱いとなって、それだけ時間もかかってしまいます。カードには、「有効期限」という重要なファクターがありますので、乗り替える場合は、なるべく早く申し出ることが大切なポイントとなるでしょう。

↓ スリーピング・カード

カード会員になったものの、利用しないままになっているカード。

↓ メインカードとサブカード

カードの利用は、少数に集中させたほうがポイントがよくたまる。コスト・パフォーマンスのよいものの中から、自分のライフスタイルに合ったサービスのカードをメインカードに選ぶ。メインカードとサービスや提携先の異なるカードをサブカードに選ぶ。

↓ 提携カード

小売店などが、クレジットカード会社や信販会社と提携して発行するクレジットカード。

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