クレジットカードの防犯術4

8.「おサイフケータイ」の注意点

手間も小銭もいらないスグレモノ

最近の携帯電話の進化は、目を見張るものがあります。携帯電話でテレビやゲームが楽しめるのはもちろん、携帯電話をかざすだけで買い物ができる「おサイフケータイ」まで登場しました。ところで、なぜ携帯電話で買い物ができるのでしょうか。その秘密は本体の中に埋め込まれた非接触型ICカードにあります。それは、「スイカ」や「エディ」に使われているのと同じ技術です。この携帯電話を対応の読み取り機に近づけると、電磁波を感知して電流が流れ、読み取り機との間で情報をやりとりし、買い物ができるという仕組みです。おサイフケータイを利用するには、電子マネーのサービス登録を行います。上限5万円までチャージ(補充)することが可能で、全国のコンビニや空港売店など、2万以上の加盟店で利用できます。使い方は、レジの横にある読み取り機にかざすだけですから、わずか0・2秒で決済が完了します。小銭も必要としませんし、財布を取り出す手間もいりませんから、非常に便利といえます。チャージされている金額は、購買歴画面ですぐに確認できますし、ネットワークを利用して、電子マネーをクレジットカードでチャージすることも可能です。また、おサイフケータイは、ICチップの容量が大きいために、さまざまなアプリケーションを載せることが可能です。そのため、航空チケット、鉄道の乗車券や定期券、コンサートチケット、ポイントカード、会員証、マンションの鍵、オフィスの入退室、ネットショッピング、クレジットカード、ATMでの現金取引など、幅広い活躍が期待できます。

紛失・盗難による悪用を防ぐセキュリティ機能

カード防犯

私たちの生活をどんどん便利にしてくれるおサイフケータイですが、そのセキュリティはどうなっているのでしょうか。最も可能性の高い被害は紛失や盗難による悪用です。「遠隔ロック」は、事前に指定しておいた電話番号を紛失したり盗難にあった携帯電話へ、指定の時間内に指定回数発信することでロックをかけることができます。この機能によって、携帯電話の利用やおサイフケータイの利用を不可能にするほか、電話帳やメールをのぞかれる心配もありません。ただし、紛失したり盗難にあった携帯電話が電波の届かない場所にあれば、ロックをかけることはできません。「ICカードロック」は、おサイフケータイのFelica機能を停止させるものです。この機能を使えば、必要なときだけおサイフケーターイの機能を使い、それ以外は使えなくすることが可能です。ただし、「ICカードロック」は、おサイフケータイが手元にあるときにしか設定できないため、盗難にあったり紛失したときにロックをかけていない状態ならば、意味がありません。「クイック解除」は、一定時間だけFe-ICa機能が使えるようにするものですが、時間が過ぎれば自動的にFe-ICaロックがかかって使えなくなります。しかし、すべての機種にセキュリティ・システムが付いているわけではありませんから、まだまだセキュリティ面には不安が残ります。また、たとえロックをかけたとしても、おサイフケータイに入れておいたカード情報を不正に利用されないためには、すぐに銀行やカード会社に連絡して、ストップをかける必要があります。1台の携帯電話で何でもできるようになるのはとても便利なことです。しかし、利便性が高まるにつれて、紛失・盗難に付随するリスクも高まることを忘れてはいけません。 よくファミリーレストランや喫茶店で、携帯電話を席に置いたまま気軽にトイレに行く人がいますが、これからはそのような行為は絶対に避けなければなりません。おサイフケータイは財布そのものですから、テーブルの上に置きっ放しにするというのは、お金の入った財布をむき出しにして放っておくのと同じことです。ますます多機能化し、便利になる携帯電話の扱いにはくれぐれも注意しましょう。

9.セキュリティに熱心な金融機関の見分け方

ICカードの導入に熱心かどうかが重要なポイント

これほど世間的にセキュリティ面が問題視されているいま、私たち利用者は、個人情報の保護やセキュリティに熱心な金融機関がどこかということをぜひとも知りたいと思うものです。しかし、日本にはたくさんの銀行やカード会社がありますから、その中から優秀なところを選び出すというのは難しいものです。ひと目でわかる基準というものはないのでしょうか。セキュリティに対して、前向きで積極的な金融機関はどこかを判断する基準ですが、まずカード会社でみるなら、ICカードへの取組みについて観察するとよいでしょう。ICカードの導入にどれほど熱心かが1つの基準となります。一般的にいって、流通系カード、信販系カード会社はそれほど熱心ではありません。積極的にICカードの導入を図っているのは銀行系カード会社のほうです。銀行系カードはほかの系列に比べると、スキミングによる偽造カード被害が多いからといわれます。利用限度額の大きなゴールドカードを発行しているのは主に銀行系カードであり、それらが犯罪者たちには集中的に狙われるからです。その意味でも、銀行系カード会社はICカード化に熱心にならざるをえません。流通系カードは親会社のスーパーや百貨店に数多く設置されたPOSレジが、ICカード対応にならないことには、いくらICカードをたくさん発行しても受け入 れることができません。その置き替えが前提になりますから、なかなか難しいのです。というのも、これは親会社を含めたグループ全体での話し合いで決定されることだからです。子会社の流通系カード会社だけの意向ではどうにもならないのです。

金融機関を選ぶ尺度は「お得」なサービスより安全性の高さ

銀行

一方、銀行の場合も、キャッシュカードのICカード化の取組みが目安となるのではないでしょうか。こちらもICキャッシュカードの発行、切り替えに熱心であるかどうかで、セキュリティに対して前向きかどうかがある程度わかります。さらに、キャッシュカードによる引出し限度額を銀行として設定したり、個人で1日の引出し限度額を設定できる銀行は評価できます。また、ATM利用の時間を指定できたり、本人確認で手のひら静脈認証や指静脈認証を使えるなど、最新鋭の技術を導入している場合も利用者の安全や安心を考えているといえるでしょう。もう1つは、個人情報保護に熱心な企業を示す「プライバシー・マーク」や、システム面でセキュリティが高いことを表す「ISMS制度」を取得、整備しているかどうかということです。安全や安心なサービスを利用したいなら、そうしたマークや制度を持ったところを選ぶようにすることです。これまで私たち利用者は、まず便利かどうか、そしていかに「お得」かどうかを中心にして銀行やカード会社のサービスを選んでいました。どれだけ預金金利が高いのか、あるいはローン金利が低いのか、どれだけポイント還元率が高いのかといったサービス内容で選んでいたものです。しかし、ネットとカードが複雑に、また密接に結びついたいま、そのような選び方は十分ではありません。これからはむしろ、どれだけ安心していられるのか、キャッシュカードによる引出し限度額を銀行として設定したり、個人で1日の引出し限度額を設定できる銀行は評価できます。また、ATM利用の時間を指定できたり、本人確認で手のひら静脈認証や指静脈認証を使えるなど、最新鋭の技術を導入している場合も利用者の安全や安心を考えているといえるでしょう。もう1つは、個人情報保護に熱心な企業を示す「プライバシー・マーク」や、システム面でセキュリティが高いことを表す「ISMS制度」を取得、整備しているかどうかということです。安全や安心なサービスを利用したいなら、そうしたマークや制度を持ったところを選ぶようにすることです。これまで私たち利用者は、まず便利かどうか、そしていかに「お得」かどうかを中心にして銀行やカード会社のサービスを選んでいました。どれだけ預金金利が高いのか、あるいはローン金利が低いのか、どれだけポイント還元率が高いのかといったサービス内容で選んでいたものです。しかし、ネットとカードが複雑に、また密接に結びついたいま、そのような選び方は十分ではありません。これからはむしろ、どれだけ安心していられるのか、また不幸にして被害を被ったとき、どれだけ手厚い保障が得られるのかといった点が、より重要なファクターになるのです。こうしたことを頭に入れて、自分にふさわしい金融機関を選ぶようにしなければなりません。

10.安全なカードライフを送るためにすべきこと

カード犯罪から身を守る

カード犯罪

これまで、クレジットカードを中心として、その仕組みとセキュリティに関して述べてきました。これからのキーワードとしては、第一に利用する際の安全や安心があげられます。利用者は、セキュリティに対していかに高い意識で取り組んでいるかどうかを判断した後、その金融機関のサービスを利用するようになることでしょう。その意味でも、これからセキュリティというのは非常に大きな命題になっていくと思います。政府もこの間題には積極的に取り組む姿勢をみせています。01年の関係法令の改正に続き、03年には不正な申込みを防ぐために、金融機関等による顧客等の本人確認等に関する法律(本人確認法)が施行されました。カードの発行を申し込むとき、書類による本人確認が求められるようになったのです。キャッシュカードの補償に関しても、社会的関心の高まりを受けて05年に預金者保護法が成立して、不正引出しの被害者には銀行側が補償するよう法律で定められました。本書の最後に、安全なカードライフを送るための必須条件とコツをまとめてみたいと思います。

カード犯罪から身を守るための注意事項

●所有するカードを2枚に絞る

クレジットカードを10枚も持っているといぼっている人がいますが、それは危険です。カードはコストがかかりますし、リスクも招き寄せます。机の引き出しの隅に使いもしないクレ‥弓トカードをしまっていると、空き巣にスキミングされても何もわかりません。カードの枚数は日常的にきちんと管理できる2枚にして、普段使わないカードは解約しましょう。また、クレジットカードのキャッシング機能については、第三者に不正利用された際に補償されません。最初からキャッシングを利用しないと決めている人なら、カード会社に頼んでその機能を停止してもらいましょう。

●クレジットカードの裏面に必ずサインをしておく

新しいクレジットカードが届いたら、最初にサインをします。クレジットカードの裏面にはサインをする欄(サインパネル)があります。このサインは本人を確認するための大切なものです。カード裏面にサインがないと、買い物等に使えないばかりか、紛失・盗難などによって不正使用されたときに損害額が補償されないことがあります。

●カードの貸し借りはしない

クレジットカードとキャッシュカードは、それぞれカード会社や銀行から借りているものです。たとえ家族や恋人の問でも、貸し借りは禁止されています。名義貸しなどで被害にあっても、自分が責任を負うことになりますので注意しましょう。

●クレジットカードの支払いは目の前で処理してもらう

ホテルなどでクレジットカードを出すと、カードを持ったまま奥の部屋に引っ込んでしまうフロントがいますが、あれは危険です。奥の部屋でこっそりスキミングしている恐れがあます。スキミングを避けるという点からも、クレジットカードから不正に情報を抜き取られないように、目の前で処理してもらうのも有効策の1つです。

●スリや盗難に注意する

電車内や駅のホームなどで眠っている間にカードを盗まれることがあります。お酒を飲んだときにはとくに注意が必要です。また、飲食店などで椅子や壁にかけた上着やカバンから抜き取られたり、駐車中の車の中から盗まれるケースもありますから、常に体から離さないようにしましょう。

●暗証番号を知られないようにする

暗証番号は生年月日や電話番号などを避け、類推しにくいものにしましょう。ATM等での盗み見にも注意しましょう。キャッシュカードについては、「銀行員、銀行協会職員、警察官などが店舗外や電話などで暗証番号をお尋ねすることはありません。不審な場合には、直ちにお取引銀行へご照会ください」と全国銀行協会では話しています。クレジットカードについても、カード会社や警察などが電話で暗証番号の確認をすることはありませんから、どんな理由であれ、暗証番号を他人に教えてはいけません。

●残高や利用明細を確認する

クレジットカードの利用控えと、後日送られてくる利用明細書(請求書)をつき合わせ、身に覚えのないものがないか確認しましょう。また、キャッシュカードではこまめに残高をチェックし、通帳記入を定期的に行いましょう。

●明細書等の廃棄に注意する

明細書等の情報から偽造カードが作られる可能性もあります。キャッシュカードのATM使用後の引出し明細書やクレジットカードの利用控えは、その場に捨てないようにしなければなりません。

↓ 流通系カード

百貨店やスーパー、専門店などが、顧客の囲い込みを目的として発行するクレジットカード。

↓ 信販系カード

信販会社が発行するクレジットカード。全国に支店を持ち、加盟店開拓が得意。

↓ 銀行系カード

銀行または銀行の子会社が発行するクレジットカード。82年の銀行改正法によって、カード業務が銀行の関連業務として認められ、各銀行によるカード会社設立が相次いだ。

↓ 個人情報保護

氏名、生年月日、電話番号、勤務先、住所などの個人情報に、銀行、信販会社、消費者金融などの利用状況や返済の実績などを加味したものが、保護する必要がある個人情報となっている。

↓ 本人確認法

金融機関等の顧客の本人確認義務と、取引記録の保存を定めた法律。テロ資金供与防止条約をせけて法律化された。

↓ 全国銀行協会

全国の銀行を会員とする銀行業界最大の団体。主な業務は、各種決済制度に関する運営企画、金融決済に関する調査研究、関係官庁に対する要望など。また、全国銀行個人信用センター、全国銀行データ通信システムを運営している。

メニュー

 クレジットカードの防犯術1

 クレジットカードの防犯術2

 クレジットカードの防犯術3

 クレジットカードの防犯術4

 TOPページ

ファミマTカード

ETC